『転々』
藤田宜永の本が文庫で出てた。
この人のは、前に青いBUGATTIが主人公(?)の
『鋼鉄の騎士』という戦前F1物語を読んで、
かなり面白かったのでためらわず買った。
したら一日で読んじゃったよ。
やっぱおもしれーでやんの。
でも、こんだのわでんでん趣が違う。
夜逃げした学生の前に借金取りの怪すいぢぢぃが登場。
そのぢぢぃに「きっちり金を返すか、トビウオ漁に出るか、、、
それとも100万円やるから、オレと吉祥寺から霞が関まで一緒に歩け!」
と迫られるわけだ。
すでにヘンである。
そのヘンな空気が最後まで「ほわわん」とただよう。
なにしろ主人公も含め、基本的にヘンな人しか出てこない。
その上、ヘンな事件つうか、ヘンな出来事ばかりおきる。
ぢぢぃのキャラもヒロインもかなりヘン。
ラストの謎の解明もオチも、、、なんかヘン。
でも、妙にあったかくて、リアルな感じなんだな。
だからヘン+ヘン×ヘン=ヘンじゃないんじゃない?
みたいな。
ちょっと歩いてみたいかも。
いいもん読んだ感アリ。