アルプスの少女・廃人

そぼ降る雨の中、ドイツ人の少女と出会った。

そこは日中でも薄暗く天候も安定しない湿地帯だ。
霧で視界は最悪、近くには亀獣人どもの本拠地もある。
レベルが高くないと、一人でうろつくのは危険な場所。
徒歩で渡る旅人や冒険者は滅多になく、
その日は自分もチョコボで通過中だった。

すると「help!」と声が、、。



戦いの気配はない。辺りを見回してみる。
一人の白魔導師の少女が
化け物どもの眼をさけるようにして
岩肌にしがみつき、体力の回復をしていた。

話を聞いてみると、うっかり迷い込んでしまい、
進むことも、退くことも出来なくなってしまったらしい。
どうやらこの場所には初めて来たようで、
地図さえ持っていない。

どう考えても彼女がここから
無事に脱出できるとは思えない。
とはいえ、こちらもチョコボを降りたら
危険があぶない状況になるのは眼に見えている。

さて、困った、、。
聞こえないフリして通り過ぎる事も出来たわけだが、
立ち止まってしまった以上、無視も出来きず
やむなくチョコボを降りる。

お互いカタコトの英語らしきもので、
なんとか意思の疎通を図ってみる。
ここにきて、まだ一週間にもならないことと、
ドイツ人であることがわかった。

とにかくパーティーを組んで脱出を図る。
自分を頼りにしてくれている事がひしひしと感じられる。
途中、何度かひやりという場面もあったが、
なんとか逃げ切れそうだ。

 ・・・

油断がいけなかった。

彼女が亀獣人に絡まれた。
攻撃を受けてパニッくった彼女は、
あろう事か逆方向に逃げ、
別の亀に見つかってしまう。

剣を抜き、大急ぎでとって返す。
挑発して、こちらに注意を引きつけ、
気合と共に亀に斬りつける。

2匹なら何とかなるかな。
あ、、さらに別の亀がもう一匹来た。
うぅぅ、、3匹になってしまった。
状況はかなりヤバイ。

白魔導師は柔らかい。
みるみる体力が減っている。
回復魔法も追いつかない。

こっちは2匹を相手に手が離せない。
挑発が間に合わない。
彼女がうめき声と共に崩れ落ちる。
2匹を倒したところで
こっちにも体力の限界がきた。

目の前がぱぁーっと赤くなる。
健闘むなしく、、、戦闘不能、、。

 ・・・

横たわるわれわれを踏みつけながら、
のしのしと亀が歩き回る。
亀が笑っているように見えるのは気のせいか?

 #ごめん!
#守りきれなかった、、。

 #気にしないでください。
#助けてもらえてうれしかった。
#また一緒にパーティしてくれますか?

 #もちろん!

われわれはそこで別れ、
それぞれのふりだしにもどる。

その晩、その人からメッセージが届いてた。
「友達になってください」
ドイツ人と友達になった。

中身が少女かは不明、、。