ミニ四駆の思ひ出。
今を去る20ン年前、ぴちぴちの20代。
わたくしは今は無き「ケイブンシャ」という
子供向け書籍出版社に在籍しておりました。
いま、30代のみなさまであれば必ず目にしているであろう
ちっちゃくて、ぶあつくて、たのしい本とゆうヤツです。
んで、こないだタワムレに検索ツアーしてたら
偶然、こちらの四駆野郎さんのブログをみつけまして。。。
ぬおお!こりわわたくしが企画編集した本で
なおかつ、この改造CJ-7はわたくしが作ったヤツではないか!
もともとプラモが趣味で、おもちゃが大好きだってんで
業務と称して都内各地の模型屋さんに通い詰めておりました。
そのヲタク性を武器に、会社ではまだまだヒョッコなれど、
並みいる先輩諸兄を押しのけて、模型RC関連本の担当みたいなカンジで
ラジコンやらプラモやら鉄道模型やら、、、時には忍者や心霊までw
日夜、本作りに邁進しておりました。
※秘蔵写真。手前にはRCのクラッドバスターが!
そんな中、自分は三菱ジープJ54に乗っていたこともあり
4X4 Magazineを愛読書に、あらゆるジープのプラモを買い漁ってました。
最初に「ワイルドウイリスJr.」を見つけた時は狂喜乱舞!
それもあの大塚康夫さんのデザインだっていうじゃないですか!
もともとタミヤは1/35ミリタリー以来のファンでしたが
この一作で、過剰なまでのタミヤ信者になったと記憶してますw
そうこうしているウチに「これで一冊作ったらおもろかんべえ」
と言うカンジで企画したのが『タミヤ ミニ四駆大百科』でした。
それまでにもRC関係の本を何冊かやっていたので
タミヤさんとの話もとんとん拍子に進み、発行にこぎ着けました。
この本の初版は昭和62年(1987)10月、、だから発売は8月頃?
Wikipediaによれば『第一次ミニ四駆ブーム』はレーサーミニ四駆の登場と
1987年12月の『ダッシュ!四駆郎』に端を発す、とあります。
てことはですよ。。。?
すごいですねー!
時代を先取りしてますねー!
先見の明ってやつでしおか!?
んですが、本書をご覧いただいたコトのある
みなさまにはおわかりかと思いますが、
多くの人が知っている『第一次ミニ四駆ブーム』とは
まったくもって、かけ離れた展開をみせていますw
※すでにロールバーや屋根ウイングは失われたレーサー仕様
レーサーミニ四駆は出てくることは出てきますが、
この本の編集時にはまだ、いわゆるチューンナップパーツや
タミヤの公認コースの様なものはありませんでした。
なので、、、あ・く・ま・で、コミカルミニ四駆が主役。
もう担当者の趣味全開ってわけです。
自作コースも公認コースとは趣を異にした
いわゆるコミカルミニ四駆向け
クロスカントリータイプばっかり。
改造作例も肉抜き軽量化どころか、重厚なパテもりもりや
走行性を無視した、見た目重視のスケール指向みたいのばっかw
あろう事か鉄道模型方面の知見を最大限に活用し、
リアルジオラマみたいなモンまで造ったりしてますw
もちろん改造作例の大半やジオラマコースなどは
プロのモデラーさんにお願いして造って頂いたわけですが
この時は改造作例をいっぱい載せなきゃというわけで、
社内の先輩や外部スタッフの皆さんにもお願いして
容赦なく、いろいろヘンなモンを造ってもらったのでした。
※こちらもロールバーは無い、、、けどリフトアップしたピンクはいまでも無敵の足の長さを見せるw
当然、自分も「これも仕事っすから!」と
正々堂々と勤務時間中だろうがなんだろうが、
ガンガン造って、結局5、6台造りましたかねーw
まあ、エクスキューズのためにというか、
当時の上司の愛車だったパジェロのロングボディなんかも
造ってあげたりして、なんとなくお目こぼしみたいなw
そんな中、せっせとパテを盛り盛りして
完成したのが、あのCJ-7だったのです。
まだ残っているかなと、ゴソゴソ探したのですが
ノーマル、ピンク、レース仕様は無惨な姿ながらも
現存しておりましたが、、、あのCJ-7はありませんでした。
いちばんチカラ込めて造ったし、乗っている人形も
わたくしをご存じの方なら( ̄ー ̄)ニヤリ
、、、かすれた記憶を掘り起こしてみたのですが、
誰かにあげちゃったような記憶があるんですよねー。
もはやそれが誰だったのかも思い出せないのですが
いまもどこかで元気でいることを願っております。
※手元に現存するミニ四駆(未制作のジムニー&グラスホッパーありw)
当時、ミニ四駆の本なんてまだ少なかったコトもあり、
少なからず会社にも貢献できる部数が出たとは思いますが、
今も変わらぬ、わたくしのヲタクっぷりのおかげで
世の流れに追従することなく我が道を逝ったわけでw
まあ、そういう若手のマニアックな暴走を許し
並みいる大手出版社を向こうに回して一歩も引かず、
いまだにマニア関係各方面に多大な影響とトラウマを
残しているという、それこそがケイブンシャの真骨頂でもあり
まさにこの一冊はその白眉でもありましょう(といってみるテスト)
今回、そういう昔の読者さんとネットのおかげで出会え、
本道を大きく外れながらも、メッセージがわかる人にはちゃんと届き
当時の少年たちの心に少なからず良い思い出を残せたかと思うと
わたくしは感無量でございます。
四駆野郎さん、取り上げて頂いてありがとうございました。
その後は小学館さんのコロコロコミックによる
メディアタイアップ戦略で爆発的になっていく
『第一次ミニ四駆ブーム』にイヤでも巻き込まれ
やむを得ず、レーサーミニ四駆を主役に据えて
さらにナナメ上を逝く企画でタミヤの前ちゃんすらも苦笑させ
ブームに乗ってんだか、乗ってないんだか、、、(´・ω・`)
みたいな展開をみせていくわけですが。。。
まあ、またそれは次の機会と言うことでw
※左の3冊はライバル小学館謹製